早稲田大学 ICT・ロボット工学拠点

スーパーグローバル大学創成支援(SGU) Waseda Ocean構想
Waseda Goes Global:A Plan to Build a Worldwide Academic Network
that is Open, Dynamic and Diverse

早稲田大学

海外派遣学生/Student

高坂 拓実 Takumi KOSAKA

派遣期間
令和元年10月~令和2年1月
派遣先大学
南洋理工大学
派遣先国・地域名
シンガポール

派遣プログラムの内容について

スーパーグローバル大学創成支援 (SGU) のプログラムを使用し、シンガポールのNanyang Technological Universityに90日間の短期留学を行いました。Nanyang Technological University、Mechanical and Aerospace Engineering所属の佐藤裕崇先生がリーダーを務める研究グループに受け入れていただき、90日間所属し、佐藤先生とチームのメンバーの協力を仰ぎながら、自身の研究を完成させました。

学習成果について

留学先であるNanyang Technological Universityにおいて、昆虫の飛翔メカニズムの解明を目的とし、甲虫の中脚が持つ羽ばたきを停める役割の把握するための実験を行いました。実験としては大きく二つのことを行いました。一つ目は、3Dモーションキャプチャシステム (VICON) を用いて甲虫の脚を引き下げた際の羽ばたき振幅と脚の変位を定量的に測定する実験です。二つ目は、甲虫の筋肉に対する遠隔での電気刺激と、甲虫の背部に取り付けた慣性計測装置を用いた自由飛行実験です。VICON実験では、仮説実証の根拠になりうる定量的な実験結果を得ることができ、自由飛行実験では前脚、後脚に対して中脚が定量的に視覚的に有意ある根拠を獲得することができました。

海外での経験について

海外で長期間生活したことのない私にとって、他文化国家であるシンガポールでの生活はとても刺激的でした。シンガポールには様々な国の文化や風習が集まっており、何もかもが初めてで戸惑うことも多々ありました。また、研究に関する専門的な内容を英語で伝えることの難しさも感じました。しかし、身振り手振りでも積極的に伝えていくことで、周りの協力を仰ぐことができました。このような新たな環境下で、海外の学生と協力しながら研究を進める経験は、とても有意義なものでした。

今後の進路への影響について

今回の留学を通して、多くの文化に肌で触れることができたため、自身の価値観を見直す良い機会となりました。また、シンガポールでの英語でのコミュニケーションを通じて、改めて英語力の重要性を認識することができました。今後、自身が希望する職で、英語を使う機会があるかどうかはまだわかりません。しかし、それに関係なく、他国の方とのコミュニケーションツールとして、自身の視野を広げるためにも語学スキルを高めたいと強く思いました。

その他

SGU関係者の皆様、本制度に推薦していただいた先生、受け入れ先の方々にこの場をお借りし、改めて感謝申し上げます。海外の大学では、多くの学生が様々な留学制度を使って勉学に励んでいる印象を受けました。日本でもSGUのような海外へ行きやすい環境が広がることで、学生の視野や選択肢の幅が広がるのではないか、と感じました。このような経験は、自分の将来について改めて考えるとても良い機会になりました。