早稲田大学 ICT・ロボット工学拠点

スーパーグローバル大学創成支援(SGU) Waseda Ocean構想
Waseda Goes Global:A Plan to Build a Worldwide Academic Network
that is Open, Dynamic and Diverse

早稲田大学

海外派遣学生/Student

夏目 亮太 Ryota NATSUME

派遣期間
平成30年8月~平成30年11月
派遣先大学
University of Southern California
派遣先国・地域名
アメリカ・ロサンゼルス

派遣プログラムの内容について

本プログラムでは、およそ3ヶ月間、米国ロサンゼルスにある南カリフォルニア大学附属の研究所、Institute for Creative Technologies (ICT)にて、Hao Li氏の下、全身の三次元復元の研究に従事した。ICTはフォトリアリスティックな顔の復元・生成や人の三次元復元の研究で世界トップレベルの研究成果を残している。彼らとの活発なディスカッションを通して、非常に密度の濃い研究生活を送ることができた。

学習成果について

一枚の画像から服装を含む人の三次元復元に関する研究を行なった。この研究の成果により、誰でも簡単に自分の三次元モデルを入手することが可能となる。約三ヶ月間、研究所の研究者と共に寝る間も惜しんで研究に取り組んだ結果、最終的にCVの分野のトップカンファレンスであるCVPRに投稿することができた。しかし、このテーマに対して三ヶ月という短い期間をフルに使えたわけではない。アメリカにきて最初は全く別のテーマに取り組んでいた。しかし、様々な手法を試しても、よい結果が出ず、毎日ひたすら実験を繰り返した。そうして何度かテーマを修正しているうちに、投稿の約一ヶ月前に現在のテーマにたどり着いた。このように、短期間の間に何度も方向転換をできたのは、非常に優秀な共同研究者にいつでも相談できるという環境があったからだ。また、研究所内の研究者であれば、一緒に研究していなくても本気で議論をしてくれるという環境も大きかった。

海外での経験について

海外での旅行以外での長期滞在は今回が初めてであった。出発前は、心配よりもこれから何が起こるんだろうというワクワクする気持ちの方が大きかった。実際に、ロサンゼルスに行ってみると、気候は毎日快晴で暑くも寒くもなく、食事面でも日本のスーパーやお店が多くあったため非常に快適であった。また、研究室のメンバーやホームステイ先の家族も素敵な人ばかりで、研究以外でもバーに行ったりラーメンを食べたりと、とても楽しい時間を過ごすことができた。英語面では、まだまだ勉強や練習が足りないと感じるが、うまく話せなかったときでも周りの人がしっかりと聞いてくれて、伝えようとすることが大事だと身を持って経験できた。これからもたくさん失敗して成長していきたい。

今後の進路への影響について

これまで海外は旅行するための場所と考えていたが、今回の留学を通して、海外を研究や仕事の場として考えることができるようになった。自分の中で、今回の留学無しではこの価値観は変わっていなかったと思い、非常に貴重な経験をさせていただいたことに感謝している。これから修士過程は一年半ほど続くが、日本という小さな枠にとらわれず、自分のやりたいことに全力で挑戦していきたい。

その他

SGUに支援がなければ今回の留学は実現することができませんでした。心から感謝しています。多くの人の協力によって最高の留学になったと思っています。この留学について教えていただき、背中押してくださった森島先生、手続きだけでなく様々な面で留学をサポートしてくださった池田さん、留学を受け入れてくださったHao li氏、研究の技術的な部分だけでなく進め方や心得等、親身に教えてくださった斎藤さん、他のラボの皆さま、本当にありがとうございました。