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スーパーグローバル大学創成支援(SGU) Waseda Ocean構想Waseda Goes Global: A Plan to Build a Worldwide Academic Network
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岩本 尚也(Naoya IWAMOTO)

顔写真 派遣期間 平成27年8月31日~平成28年1月14日
派遣先大学 Northumbria University
派遣先国・地域名 イギリス・ニューキャッスル

派遣プログラムの内容について

本派遣プログラムは、昨年の研究成果発表・新たな共同研究の取り組み・現地学生との交流の三つに分けられる。まずはじめに、10月初旬に北京で開催されたPacific Graphicsという国際学会に参加し、研究成果の発表を行った。この成果は昨年進められた留学での成果であり、本派遣と同様にノーザンブリア大学の講師であるDr. Hubert Shum氏との共同研究である。学会前には発表資料作成に関するディスカッションを行った。続いて、新たな共同研究の取り組みとして、ヘアシミュレーションの研究・開発に取り組んだ。今回の研究テーマは当初予定していたテーマとは異なり、現地でのHubert氏とのディスカッションにより決定し、進められた。最後に現地学生とのコミュニケーションとして、近隣の大学のソサエティに在籍し、多種多様な人とのコミュニケーションを図ると共に、寮の学生との交流も盛んに行った。

学習成果について

今回の派遣における新たな共同研究の取り組みとして、従来研究の追実装と研究アイデアの共有をHubert氏と共に行った。従来研究では、頭部の動きに応じたヘアシミュレーション結果を事前計算し、その計算結果に基づいて、実時間でのヘアシミュレーションを行うものであり、その論文の輪講、手法の実装、及び問題点の解決策(新たな研究方針)の共有を行った。追実装のタスクは大きく三つ(①シミュレーション、②ガイドヘアの抽出、③スキンニング)に分けることができ、本派遣プログラムでは、①と②まで進めることができた。また従来研究では、頭部のような剛体の物体への適用を前提としていることから、我々の前回の研究成果である弾性体の物体に対して適用可能な実時間ヘアシミュレーション(ファーシミュレーション)システムの構築を目指している。 本学習成果は、3月締切の国際論文に投稿予定である。

海外での経験について

今回の滞在では、海外での越冬、クリスマス、年越しなど初めての経験が多くあった。今年の英国の冬は100年に一度の暖冬であったこともあり、寒くはなかったが、同時に最大の降雨量を記録し、雨模様が連日続いた。今回滞在した学生寮には一同が集まるダイニングホールやコモンルームがあったこともあり、前回の滞在に比べ幅広い学生との交流を図ることができた。クリスマス時期には、友人宅でターキーを焼くなど海外ならではの経験もできた。欧州のクリスマスは一般的に家族と過ごすものであるようで、日本でいう年末年始のような静けさがあり、電車は運休になり、閉じているお店も多く見られた。一方で年越しはパレードや打ち上げ花火など活発なものであった。また、英国にはまだ手紙文化が色濃く残っていることもあり、こちらでできた友人同士や日本の友人や家族宛てにクリスマスカードやポストカードを出すなど、文化的な体験も多くできた。

今後の進路への影響について

滞在中にHubert氏のスーパーバイザーであるTaku Komura氏が本大学を訪問し、交流することができた。また同時に、Hubert氏からエディンバラ大学への訪問をする機会をいただき、年末にProf. Komura氏のラボに訪問することができた。その訪問では、自身の研究だけでなく、今後のプラン等も話すことができ、エディンバラ大学での共同研究の可能性も大きく近づいた。また本派遣で進めている研究に関しては、投稿予定の3月の学会に通すことで研究者人生に大きく寄与することが予想される。また今回初めて英語での研究発表を経験し、また日常会話で英語も昨年に比べ大きく磨くことができたため、今後の海外での生活や活動への大きな自信になった。また滞在中にロンドンのスタートアップ企業に訪問する機会を得て、自身の研究内容などをアピールしてきたこともあり、今後の就職活動の第一歩にもなった。

その他

2014年度の滞在も含めて、英国での生活を一年間経験し、英国での生活をイメージすることができた。私が住んでいたニューキャッスルが海に近いこともあるが、今年の冬は特に雨が多かったこともあり、アメリカ・ロサンゼルスのようなカラっとした気候への憧れを強く抱いた。研究面では、今回スーパーバイザーとなるHubert氏との共同研究により本大学を選んだが、その他の学生は分野が異なることが多く、研究面で刺激を受けることがあまりなかった。次回長期滞在の機会があれば、よりレベルの高い大学への留学を実現し、研究面での刺激を環境からもらえるような場所に身を置きたいと思う。